Into the real NORTH

2018年夏の終わり。ユーコン、ホワイトホースに家族3人で引っ越してきました。夫はユーコンカレッジに入学。私は仕事を探し、息子はもうすぐ2歳。私たち自身情報の少ない中、こちらに在住の方のブログの情報に助けられているので、私たちの暮らしが誰かの助けになればと思っています。

英語の試験を受けた話

ものすごく久しぶりの投稿となってしまいました。

実はここ1ヶ月、とても忙しかったのです。4月にある初めての出店、日本から受けているデザインの仕事、そしてホテルのハウスキーパーが続々とやめたり、産休で離脱するにも関わらず新しいスタッフが一人も入ってこない事。

そしてそして英語の資格試験に向けての勉強がありました。

今日は、その試験の日でした。一段落ついたので、ほっとパソコンの前に座っています。

まあ、一段落付いたのは試験だけで他はまだまだ忙しいのですが。

 

私が受けたのはIELTS(アイエルツ)というテストで、留学したり、永住権を取る為に受けなければならないテストです。

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テストといっても、英検のように受かるか落ちるかで判断されるのではなく、スコアに寄ってゾーン分けされたレベル3〜9のどのレベルに自分が当てはまるかという試験です。(なんかうまく説明できないけど伝わるかな)

テストは、リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングと4種類あり、それぞれのテストにそれぞれのスコアが与えられます。

つまり、リスニングはできないけどリーディングはできる!ではダメと言うことですね。

例えば、カレッジに行くためにはすべての科目で6以上とらなければならない(必要とされるレベルはカレッジによって違いますが)とかそんな感じのテストなのです。

IELTSにはアカデミックとジェネラルの2種類のテストがあり、

アカデミックは留学するとき、ジェネラルは永住権を取るとき等に必要とされます。

なのでアカデミックの方がより専門的、学問的?で難しく、ジェネラルの方がより日常生活に必要とされる英語に偏っていると思います。

 

今回私はユーコンノミニーに必要となるジェネラルのテストを受けました。

勉強した期間は2週間くらいでした。いや意味あったのか?って感じですが、まあテストの形態を知る事で心の準備ができたので意味はあったと思います。

夫は、カナダに来る前にアカデミックの試験を二度受けていますが、それはそれはよく勉強していました。なにせそれでスコアが取れないと留学できない=カナダに来られないという絶対失敗できない状況でした。

本当に夫の勉強に取り組む姿勢には感心しています。わたしは三日坊主が良いところです。

 

しかしながら、まあこの2週間は早起きしてリスニングの練習をしたり、息子が寝た後にリーディングやライティングの勉強をしたり。

なぜならこのテスト、受験料がものすごく高いのです。

今回ホワイトホースで受講するのに375ドルかかりました。

3万円強かな。

日本での受験料は2万5千円くらいだったと記憶しているのですが、なぜこちらのほうが高いのか!

バンクーバーで受けたときは250ドルぐらいだった!という話も聞きました。値上げしたのか、ホワイトホースが高いのか。

 

このテストはセキュリティが結構厳しくて、受験の際は鉛筆2本と消しゴム、透明のボトルに入った飲料水しか持ち込めず他の荷物はすべて預けなくてはなりません。

日本で夫が受験したときは、大量の鉛筆を削っていっていたような気がするのですが、こちらと違うのでしょうか。

ただテスト中に、鉛筆削りや消しゴムを借りることが可能でした。

 

ちなみにホワイトホースでは年に2回しか開催されません。

年に2回で375ドル。絶対失敗できません。

 

さてさて肝心のテストはどうだったかというと、

普段自分が使っている英語以上のものは何も出てこないということが良く良くわかりました。リスニング、リーディング、ライティング、スピーキング

全てにおいて、普段の自分をそのまま出した。という感じです。

当たり前の事ですが、普段使わない単語はわからないし、日常生活でつまずくところはテストでもつまずく、ということです。

英検やTOEICのようにテストの為の英語の勉強を缶詰になってしたからといってスコアが上がる。という感じではなさそうです。(してないですけど)ジェネラルは特に、英語が使えない人はスコアが取れないって感じかな?

とはいえ、もちろんもっと前から対策をして過去問を解くなどの勉強していればもっと良いスコアがとれるし、普段の英語のレベルも上がるのではと思います。

ただたった2週間の勉強でも気づいたことがあります。

 

「ただ住んでいるだけでは英語の上達は望めない」

ということです。

 

これは私に取って大切な気付きでした。もちろん、リスニングのスキルは日本で勉強するよりただこちらに住んでいるだけでインプットの量が多いのである程度聞き取れるようになりますし、日常会話の中でしか学ぶ事のできない生きた英語というものがあります。

しかし、しかしですよ。それだけではそれまでなのです。

 

リスニングでも、シャドーイングという聞こえた事をすぐさま繰り返しながら聞くという勉強方法をやってみたり、何かを読むときはわからない単語を読み飛ばすのではなくちゃんと調べてみたり、英語の文章を何度も何度も書いてみたり。

日本の英語教育では、まるで喋れる英語を身につける事はできませんが、日本でやっていたような勉強も必要なのです。

ただ、ただ、自分が目的を持って、身につけよう!とうい思いがあれば、単語を覚えたり文章を読んだりすることはどんどん身に入っていくのです。

高校の単語テストの為や、大学受験のために、読み方もロクに分からずに字面だけを覚えるのではあまり意味はないかもしれません。

ですが語彙力は絶対必要です。

そして、そうやって覚えた単語を口に出して使っていくことで、初めて自分のものになるのです。

全ては連動していて、全てを勉強する事できっと言語は上達するのではないか。と思います。

 

カナダに来てから、もっともっと英語を喋れるようになりたい!という思いが強くなっています。

 

今思えば馬鹿げた話ですが私は英語を口に出して喋るということにコンプレックスがありました。親が英語を喋れることもあり、小さいときから教えてもらっていたので発音に苦労することも少なかったですし、英語は得意な科目でした。テスト勉強もほとんどしませんでした。英語ができたから行ける大学があったようなものです。

しかし、私は自分の親や兄が英語を流暢に喋り、家族の中で自分が一番出来ないということが恥ずかしく、殊に家族の前で英語を喋る事に抵抗がありました。いつも自信がなかったのです。こんなこと、もしかしたら私の家族は知らないかもしれませんが。

典型的な日本人と言えばそうですが、間違える事が怖く、聞き返されることが怖く、うまく使う事ができませんでした。

 

がしかし、こちらに住んでもう半年近く。そんなことは言ってられる状況ではないので喋る事に抵抗はなくなりました。そうすると、今度は悔しいのです。

日本では家族以外にはほとんど出会わなかった(出会わなかっただけで五万といると思いますが)私より英語を使いこなす人達に出会った時。そしてそういう人達やネイティブの人達が何を言っているかわからないとき。

自分の伝えたい事がうまく口から出てこないとき。

とにかくとにかく悔しい。

私はもっともっと、この言葉を身につけたい。もっと誰とでも当たり前に話せるようになりたい。

そして、日常会話だけじゃなくもっと知識としても、言語としても深く知りたい。

いつか、あれ?英語が第二言語なの?気づかなかったよ!と言われるまでになりたい。

そう思うようになりました。

今回のテストに向けての勉強がテストに役立ったかはわかりませんが、自分にはまだまだ可能性があると思えた事はとても良い事でした。

 

日々日々忙しく、なかなか勉強する時間などとれませんが、それでももっとラジオを集中して聞いたり、自分の好きそうな本を読んでみたり、誰かに手紙を書いてみたり、もっと外国人の友達とコミュニケーションをとったりしていこうと思います。

 

30年近く生きていても、

まだまだ何かをできるようになりたい!と強く思える事はとても幸せな事だなと思います。私は本当にカナダに来てよかったです。

 

英語ができるって素晴らしいです。

日本で英語が嫌になっている学生さんたち、もったいないです。勉強法は自分でいくらでも探せます。そして、大人になってからでもきっと身につける事ができます。

頑張りましょう!