映画レポ01「JANE」
昨日夫が、「チンパンジーの映画でも見るか」と誘ってきました。
授業で見たらしく、レポート?を書くのでもう一度見たいと。
Netflixで見れるので1ヶ月だけの無料登録をして見る事に。
1ヶ月は映画三昧になりそう。嬉しい。
私たちは映画が好きな夫婦です。
で見たのが
'JANE'
というドキュメンタリー映画。
アフリカに行くことを子供のころから夢見ていたジェーンという女性が、大人になってその夢を叶え、チンパンジーの研究をするためにアフリカへ。
チンパンジーの生態を調べ、記録をして映画を作ったというもの。
まず最初の感想としては映像がとても魅力的でした。
圧倒的な自然と、ものすごく近くで見る事ができる野生のチンパンジーたち。
ジェーンは何ヶ月もかけて観察を続け、ついにチンパンジーに受け入れられて、接触に成功し、チンパンジーのグループの中に入り
チンパンジーたちがジェーンのキャンプを訪れるようになり、まるで私もそこにいるかのようなリアルな映像にドキドキしました。
チンパンジーたちとどんどん距離を縮めていくジェーンの喜びが手に取るようにわかるというか。
ジェーンとはジェーン・グドールというイギリス出身の女性です。
現在は83歳。
彼女はこの観察で
個々の性格があること、
感情があること、雑食である事など
それまでの研究では知られていなかった事を発見し、証明していきます。
驚く事がたくさんありました。笑うことや、家族を大切にする事、悲しむ事、喜ぶ事、遊ぶ事。まるで人間のよう。
一番印象的だったのは
母親を大好きだったチンパンジーの子供が、母親が年老いて死んでしまった後
悲しみに明け暮れ、病気になり3週間後に後を追うように死んでしまった事。
その映像があまりにも悲しくて、泣いてしまいました。
今も思い出して胸がいっぱいになります。
映画を見終わった後に
夫に「あのチンパンジーは特別依存する性格のチンパンジーやったんやろうか」と聞くと
「いや、人間が関わったことが影響しているんちゃうか」
と言われて、ガツンと何かに打たれたような気持ちになりました。
そのチンパンジーの子どもは生まれたときから、既にジェーンたちがそばで研究をしていて人間と関わり、みんなに愛され、育てられました。
年月が経ち、立派に大人になっているにも関わらず、母離れができず、50歳を超える母親に背負われることをねだり、母親が追い払おうとすると、子供のように怒り狂い、母親をたたいたり。
母親は年老いてしまって、息子を追い払う力もありません。
そんな親子の最期。
あまりにも悲しい。
ジェーン・グドールが成し遂げた研究は、素晴らしいもので
この映画を撮影した、カメラマンと結婚し、子供を授かりますが
息子は学校に行く歳になるまでジェーンの側で育ちましたが、その後イギリスでジェーンの母親のもと育てられました。
この夫婦にはどちらにも譲れない、人生を懸けて、成し遂げなければならず、
成し遂げたいことがあったんやな。
私たちの知らない動物たちの世界があって
海の中でも森の中でも、そこはとてもとても、自然が美しくて、天国のようで。
きっとそこに人間は関わるべきではないのかもしれない。
それでも、知能があって、知りたいと思うのが人間で。
学んで、新しい事を生み出していくのが人間で。
ジェーンは「発達した知能をもつ人間は他の生きものに対する責任がある。彼らを脅かすような行動はとるべきではありません」と語っています。
私たちはもう既に、地球をむちゃくちゃにしてしまった。
天国のような美しい場所を、最初は知らず知らずのうちに、そして、知ってもなお破壊し続けています。
こちらでは冬眠できなかった熊が人を襲ったということがあったし、
つい先日、ロシアでホッキョクグマが群れで集落にやって来て、人々を脅かしているというニュースがありました。
動物たちがさまよっています。
暮らす場所がなく追いやられ、人が住むところまでやってきています。
いずれ人間も追いやられ、暮らせなくなっていくのかな。
自分の人生はたかだかあと数十年。
でも、息子の暮らしはどうなるだろうか。
息子の下の世代の暮らしはどうなるだろうか。
きっと多くの事がもう遅い。
それでも、考えなければいけない。
大切にしなければいけない。
ホワイトホースに来てから、自然や動物が近く、また気候の影響が顕著で
危機を感じます。
日本で好き勝手に暮らしていた私が、エコ!と言うのもまるで都合の良い話ですが
わたしのまわりの何人かの人にでも、立ち止まってもらえたらと思いました。
ああ、
なんか重苦しくなってしまいましたが。
失礼しました。
もし機会があれば見てみてください。