Into the real NORTH

2018年夏の終わり。ユーコン、ホワイトホースに家族3人で引っ越してきました。夫はユーコンカレッジに入学。私は仕事を探し、息子はもうすぐ2歳。私たち自身情報の少ない中、こちらに在住の方のブログの情報に助けられているので、私たちの暮らしが誰かの助けになればと思っています。

犬ぞりレポ

お久しぶりです!

実は今日本から、夫のお母さんがホワイトホースに遊びにきてくれています。

ばあばに会えて息子も毎日とてもご機嫌です。

そういうわけで今日は、お母さんがホワイトホースに来ると決まってすぐに予約した犬ぞりツアーに参加してきました!

 

ホワイトホースからアラスカハイウェイを車で20分程度行ったところにある

Muktuk Adventures(マックタックアドベンチャーズ)という所へ。

muktuk.com

ツアーは9時半スタートだったので、9時前には家を出て、アラスカハイウェイからちょっと入ったところにあるのですが、そこは道に雪がしっかり残っていて、延々の下り坂なのですごい緊張感の中運転し(私は助手席でしたが)、スタート時間前に無事にたどり着きました。

 

着いたそばから犬、犬、犬!!

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わんわん!わんわん!わんわん!と興奮の息子。

犬ぞりツアーは2歳から80歳まで参加できる?みたいな前情報だったので、息子もできるだろうと思っていったのですが

今日の気温はとても低く、体感でマイナス20度を超えるとのことで

息子の参加は無理だと言われてしまいました。

大人3人で予約していたのですが、お母さんと息子に留守番をしてもらい結局私と夫が参加する事に。(はるばる日本から遊びにきてくれたのに子守りをしてもらうことに)

 

まず、こういった危険がある上で参加しますという旨を確認する書類にサインして(わざわざ日本語の書類もらったのに何が書いてあったか全然覚えてないです、、、)

そのあとウィンターギアに着替えます。

靴、手袋、ズボン、ジャケット、ネックウォーマー

全て貸してもらえます。

全装着でこんな感じ。

 

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借りた服はとても暖かいです。寒いのは顔だけです。

 

そして着替えが完了すると、外に出てそりの操縦の説明をうけます。

今日のツアーの参加者はコロンビア、中国など様々な国から私たちをいれて総勢9名でした。

そりは1人ずつ乗ります。

1人につき犬が3匹でそりを引きます。

3名ずつ3チームに別れて、それぞれのチームにガイドが付きます。

ガイドはスノーモービルに乗って前を走ってくれるのでその後ろを犬ぞりが3台で付いていく、という感じです。

 

そりは立って乗り、フットブレーキが付いているので、それを踏んで減速したり、止まったり。方向は犬が先に走るので、カーブのときに少し体を傾けたりしてそりを滑らします(スキーのようなイメージ?)

 

説明を聞いていると難しそうでしたがガイドの人は「すぐ慣れるよ!大丈夫!エキサイティングで絶対気に入るよ!」と言っていました。

 

さて、夫と私はバラバラのチームになり、私は一番前のチームの一番前のそりになりました。

 

そりの上に乗った時点で犬はもうテンションが上がっている様子。

私の緊張をよそに(みんな緊張するよね)

さあ行くよ!と

あっという間にスタート。

 

最初の感想は

揺れる!跳ねる!道狭い!速い!

あのね。

これはね、もうね

スポーツですよ。

 

出発して、まじかよこんなに揺れるのかよ!と思ってしばらく走り

あヤバい!と思ったときには

あっという間に振り落とされてしまいました。

 

ガイドがすぐにモービルを止め、犬も止めて駆けつけてくれ

「良い経験をしたね!!さあ乗って!」といってすぐ再スタート!

 

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こんな様子です

しばらく走ると慣れてきますね。なんていうんでしょう

原付に近いかな?原付で山道走ってる感じ?(原付乗った事ないけど)

 

疾走感

爽快感

最高の景色

そして顔にあたるキンと冷たい空気

え?なにこれ最高ですか?

 

ちょっと慣れたな〜

なんて思って少し体を預けてみたり、ブレーキから足を外したり。

そこで思わぬトラブルが。

 

私は先頭だったのでスノーモービルに付いていっていたのですが

犬たちが突然、別れ道でモービルとは別の道に行ってしまったのです。

 

慌ててブレーキを踏んで急停車。

後ろのそりに抜かされたので、私が3台のそりの最後尾につくことになりました。

そうこうしているうちに、

後ろのグループが追いついてきました。

 

前の2台のそりが出発し、わたしも後から付いていこうとしたのですが

犬たちが右往左往。

結局うしろのガイドが犬をなだめ再出発。

 

そこでまさかのガイドが道に置いた手袋をそりで踏んで引きずってしまい、また停車。そうこうしているうちに前のそりとだいぶ離れてしまいました。

 

手袋をとって

再々出発。

「ゴー!ゴー!ゴー!」

のかけ声とともに勢いよく出発!

前のそりは見えません。

途中分かれ道があり「え?これどっち?」と私は思ったのですが

犬は迷う事なくゴーストレート!

犬がこれだけ迷っていないのだから合ってるだろう!と思いしばらく走り続けますが

まったく前のそりも見えません.途中まで聞こえていた後ろの犬たちの鳴き声も聞こえません。

 

え?

 

 

はぐれた?

 

ちょっと待って。

迷子?

遭難?

私の頭の中を色んな考えが巡ります。

 

もうちょっと走ったものの

これは確実にはぐれたなと確信し停車。

ケータイも持っていないし、ここがどこかなんてさっぱりわかりません。

しかしながら、「大丈夫やろう」という根拠のない自信と、自分にはここで止まることしか選択肢がなかったのでとりあえず待つ事に。

 

しばらくすると

犬が遠吠えを始め(犬は賢いね)

モービルの音が聴こえ、ガイドとは別のスタッフが探しにきてくれました。

 

「止まって待っていたのは良い選択だった」と言ってもらえました。

モービルで引率してもらって、最初のグループとは別のグループの列に戻る事ができました。

列に戻る為にちょっとくねくねした道を通るからしっかりつかまってね!と言われたのですが、なんとかこらえて振り落とされず「ナイスコーナリング!」と褒めてもらえたり、

グループが来るのを待っている間も「まつげ凍ってるよ!写真とってあげようか!」

と言ってくれたり、他愛のない会話をしたり、

無事に列に戻った後も

「1人で運転したんだって?すごいね!家に帰るつもりだったんでしょ?」と言われたり

スタッフやガイドの人達がとにかく明るくて、ポジティブで、こんなトラブルも良い思い出になりました。

「はぐれることってしょっちゅうあるの?」と聞いたら

「めったにないよ」と言われたので貴重な経験ができたかな。

 

もし犬ぞりツアーに参加して

もし万が一前も後ろも誰もいなくて

はぐれたなと思ったらすぐ止まるようにしましょうね!

 

マックタックの犬ぞりツアーは本当は川の上を走るそうなのではぐれることはないかもしれないけど。今日は天気の都合で、山道だったのです。

 

 

その後も私のそりを引いていた犬の調子が悪かったのか、2回ほど道をそれることはありましたが、はぐれることはなく無事に最後まで走りきることができました。

 

 

いやあーーーーーー

楽しかった!!!!

楽しかったに尽きますね!!

 

今思い出しても

夢のようです!2時間以上そりに乗っていたのにあっという間でした。

あとで合流した夫もそりから落ちたと言っていたし、他の参加者も落ちたと言っていたので落ちるのは普通みたいですね。

2歳の子は本当に参加できるのかどうやって参加するのかはさっぱり分かりませんが。ふっとばされるんじゃないか?

 

 

着替えを済まし

キャビンに戻ると息子は犬の毛をたくさん付けて、お母さんの膝の上で眠たそうにしていました。

たくさんたくさん犬たちと触れ合ったようです。

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賢くお留守番ありがとう。そして子守りをありがとうございました。

 

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最後に集合写真を撮って帰りました。

 

余談ですがこの犬は、帰ろうとドアを開けた私たちの車に乗り込んでなかなか降りてくれませんでした。

ここの犬は本当にみんな自由?にしていて日本じゃ考えられないかもしれないけど

平気で思い切りとびついて来るし、車にも乗り込むし、なにせものすごい寄ってきます。なにもかも毛だらけになります。

スタッフもそれを見て「犬が好きだから来たんでしょ?」みたいな感じです。

これもまたカナダらしいなと思いました。

もう一つ余談ですが帰り道は上りの坂道の雪道で車が上らなくなってしまいました。(バックで坂が緩やかなところまで戻り再発進できたのですが)

ダウンタウンまで送迎してくれるようなので、運転が不安であればそれを利用するのも良いかもしれませんね。

 

以上、犬ぞりレポでした!